A TRIBUTE TO FIGHTING BLACK POETS AUDRE LORDE : MARATHON SESSION OF HER POEM & ESSAYS/戦うブラック・フェミニスト特集 オードリー・ロード 詩とエッセイのマラソンリーディング特集 

2月のブラック・ヒストリー・マンス(黒人歴史月間)に敬意を表して今回、戦うフェミニスト、詩人のAUDRE LORDE(オードリー・ロード)を紹介します。

フェミニズム運動の中で語られることが多いブラック、レズビアン、フェミニスト、詩人のオードリー・ロード。最初に、フェミニズムは、単なるメディアや報道などで女性びいきや女性優位、細かい男性批判をしているような自称フェミニスズム評論家の言葉だけを信じてはいけません。

フェミニズムとは、人種、性別、年齢、宗教に関係なく、我々の住む不合理で理不尽で不平等社会を変革するための運動なのです。

ですからフェミニズムは、われわれの資本主義社会に組み込まれてしまったイデオロギーに対抗する抵抗運動だと言っていいでしょう。

そのイデオロギーとは、私達の社会、風俗、習慣に無意識に組み込まれしまった先入観のことです。たとえば白人、黒人、アジア人の人種的差別、男性、女性、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、クイアといった性差別のことです。深くしみついてしまったこの社会のイデオロギーは、人が人を区別する際、1人の個人としてみることをなかなかしません。フェミニズムは、それを越えたたところにある人間性を見つめなすことなのです。

オードリー・ロードは、アメリカにおける60年代から80年代にかけて戦った黒人フェミニズム運動のシンボルでした。1992年58歳でこの世を去ります。2021年2月18日で彼女は生誕87周年となりました。

オードリーは、ニューヨークのハーレムで1934年生まれ。カリアク島出身の母親とバルバドス島出身の父親との間に生まれた生粋のカリビアン・ウーマンです。マーチン・ルーサーキングJrやマルコムXなど黒人の公民権運動が盛んに活動する前に思春期を送った少女時時代は、内気で詩ばかり書いていたといいます。

しかしそんな彼女の文学的才能もあってハンター・カレッジを入学、そしてコロンビア大学で修士課程に進み、図書館員をしながら詩を書き溜め文学活動も行っていきます。卒業後はハンター・カレッジの英語教師となリ、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカで教鞭をとります。1972年には生涯のパートナー、フランシス・クレイトンと出会います。そして1991年、ニューヨークは彼女に市を代表するPOET  LAUREATE(冠詩人)に任命しました。

文学者・文化人としてゆるぎないキャリアを獲得しましたが、そんなオードリーの輝かしい人生の裏で、レズビアンとして又人種を超えた1人の人間として社会の偏見、矛盾を堂々と主張し続けた人生でした。

MARATHON READING OF AUDRE LORDE’S QUOTE

Your silence will not protect you/沈黙は君を守らない
I am not free while any woman is unfree, even when her shackles are very different from my own./いかなる女性も自由がないなら私も自由ではな。彼らに繋がれた足枷が私のとは違っていても。
Caring for myself is not self-indulgence, it is self-preservation, and that is an act of political warfare/自分を大事に思うこと、それは堕落論ではない。それは自衛本能であり、政治闘争の行為である。
I have come to believe over and over again that what is most important to me must be spoken, made verbal and shared, even at the risk of having it bruised or misunderstood./たとえ傷つき誤解される危険にさらされても、話しかけ、表現し、共有することが私にとって最も重要であると、何度も信じるようになった。
There is no thing as a single-issue struggle because we do not live single-issue lives./一つの問題だけに絞った人生を我々は歩まないから、単独の苦悩なんてありえない。
The master’s tools will never dismantle the master’s house./主人の道具で、主人の家を決して解体することなんてできやしない。
I have a duty to speak the truth as I see it and share not just my triumphs, not just the things that felt good, but the pain, the intense, often unmitigated pain. It is important to share how I know survival is survival and not just a walk throught the rain./私はこの目で見た真実を語り、そして勝利でなく、また気持ちの良かったものを語るのではなく、痛み、激しさ、和らぐことの無い痛みを語り合う義務がある。生き残ることは自明の理であり、ただ雨の中を歩くことではないことを私がどうして知っているかを語り合うことが大事だのだ。
the true feminist deals out of a lesbian consciousness whether or not she ever sleeps with women./本物のフェミニストは、同姓と寝たことがあってもなくても、無意識的にレズビアン意識を持ってない人のことをいう。
Nothing I accept about myself can be used against me to diminish me./自分を受け入れれば、己に逆らって己が弱くなることはない。
Poetry is the way we help give name to the nameless so it can be thought./詩は名前を無名にする役割をもっている。だから思索に耽れる。
What are the words you do not yet have? What do you need to say? What are the tyrannies you swallow day by day and attempt to make your own, until you will sicken and die of them, still in silence./あなたがまだ口にしていない言葉は何ですか?なぜ口に出して言う必要があるのですか?黙ったまま病気になって死ぬまであなたが来る日も来る日も信じ込んだ挙句の上、自らやってしまおうとする非道な行為とはどんなものなのでしょうか?
As white women ignore their built-in privilege of whiteness and define woman in terms of their own experience alone, then women of Color become “other,” the outsider whose experience and tradition is too “alien” to comprehend./白人は備え付けの白人特権主義を無視して自らの経験のみを理由に女性を定義づけ、有色人種はあかの他人とみなすから、経験と伝統を持った無法者には、あまりにかけ離れすぎている。

Behind The Doodle:Audre Lorde’s 87th Birthday via Google Doodles