昨年クリスマス明けの12月26日、マンハッタンのホテルで、ある女性(22)が、黒人少年(14)に対しiphoneを盗んだと主張。少年の父親がSNSにその一部始終を投稿したことで分かった。
投稿した父親は、米国音楽の祭典グラミー賞受賞歴もあり、世界的に有名なジャズとランペッターKEYON HAROLD(キーヨン・ハロルド)。彼の家族はそのホテルに宿泊中で、ちょうど息子と朝食をするために向かっていることころだった。
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(Keyon氏自身の投稿 インスタグラムより)
キーヨン氏がその映像を投稿すると次から次へと拡散され、少年に窃盗の濡れ衣を着せ、タックルするなどの攻撃したその女性は、SOHO KARENとして、世間の知るところとなった。またホテル側も彼女を弁護したことで、キーヨン氏は、Racial Profiling (レイシャル・プロファイリング:特定の人種を犯人と決めつける行為又は調査)、レイシズム行為として両者を告訴すると強く主張した。
一連の乱闘騒ぎ後、Uberの運転手によってiphoneは彼女の元に返却されたが、謝罪もなくホテルを去り、地元カルフォルニアに帰省したという。
年明け2021年1月1日、キーヨン氏は、市民権運動家のAL SHARPTON(アル・シャープトン)牧師、TODD WHARTON(トッド・ウォートン)牧師、そしてBEN CRUMP(ベン・クランプ)弁護士のサポートを得て、ローウァーマンハッタンの市庁舎公園で記者会見を実施した。キーヨン氏は会見で、多くの黒人が刑務所に収監されている状況が今もなお続いているのは、人種的偏見による誤認逮捕が原因であることは明らかであると述べ、司法制度見直しを力強く訴えた。
これを受け、ニューヨーク市警は、彼女を強盗未遂と逃亡容疑で逮捕、保釈金なしで拘留する手続きを進めた。後に少年に濡れ衣を着せた女性の名前は、Miya Ponsetto(ミヤ・ポンセット、22歳)と判明した。
彼女の弁護側は、父親とクリスマスを過ごすためにニューヨークに1人旅をしたことからiphoneのマップを頼りにしていたところ、紛失したため情緒不安定になりコントロールできなかったと述べ、またプエルトリコのmixed-race(混血)であり、人種差別からの行動ではなかったと主張する。
なお、彼女は、酒気帯び運転とホテルの退出拒否により2度の逮捕歴がある。
1月、Gayle King(ゲイル・キング)記者の取材に対し、彼女はまるで他人事であるかのように応じたが、7日、NYPDは逮捕に踏み切った。
現在、キーヨン氏は、人種差別的な行為を行っている宿泊施設に対しボイコットするよう働きかける運動を行っている。